まず、左肩(鎖骨の上)にヴァイオリンを乗せて、顎当てに顎を乗せて挟み込む。左手で楽器を持ち、顎と肩だけでヴァイオリンを支える。演奏中は指板を持って楽器を支えると、左手で正確な音程を取ることができないので、顎と肩だけで支え、左手での支持は最小限にとどめる。
なお、これはヴァイオリンにブリッジ型の肩当てを使用している場合である。
肩をすくめて楽器を挟まない現代奏法もある。これは楽器のボディを挟むことによる音響収縮を無くすためであるが、楽器のバランスを左手で支えることになる。
左手の人差し指、中指、薬指、小指で弦を押さえ、右手で弓を操作する。左手の親指は音程を定める基準となる。右手による弓の操作をボウイング(bowing)と呼び、単純ながら熟練を必要とする。(運弓について詳しくはボウイングの項を参照)ボウイングは呼吸と同じであり、ヴァイオリンから出る音色を大きく左右させるものである。
左手により音程を取るための、ボウイング同様に重要な基本的技術。
各弦は、指で押さえない状態(開放弦)から一音(二度)ずつ高い状態を人差し指、順に中指、薬指、小指として、小指で押さえた状態が右となりの弦と同じ音になる。例えばD線では、何も押さえない開放弦のままではD(レ)、人差し指で押さえるとE(ミ)の音を得ることができる。中指でF(ファ)、薬指でG(ソ)となり、小指でA(ラ)、すなわち右となりのA線と同じ高さを得ることができる。また楽譜などでは人差し指から順に、それぞれの指を1、2、3、4と表記する。
この状態が第一ポジション(first position)であるが、ここから左手を少し手前に動かし、開放弦より二音高い状態(第一pos.より一音高い音)を人差し指で押さえるのが第二ポジション(second position)、三音高い状態を人差し指で押さえるのが第三ポジション(third position)である。一方で第一ポジションより半音低くした状態で押さえる半ポジション(half position)もある。
高ポジションを利用するのは基本的には第一ポジションではとることのできない高い音程を出すためであるが、音色を変化させるためあえて用いる時もある。E線の華やかな音を避けたり(A線を用いる)、G線の高ポジションにおける独特の美しさを出す場合である。『G線上のアリア』(J.S.バッハの管弦楽組曲の第3組曲第2曲をヴァイオリン独奏用に編曲したもの。移調され、全てが一番低音のG線のみで演奏されるため、音の深みで立体的に聴かせる曲となっている)が好例。
ポジショニングは理論上はいくらでも高次の物があるが、特に高いポジションで弾きこなすには熟練を必要とする。音域が高いとわずかな位置の違いで大きく音が外れてしまい、低音ポジションよりもその差が大きい。
ポジショニングは、単なる運指上の技術であるにとどまらない。運指によって音程の取り方が左右され、音楽が異なる様を呈するからである。正確な音程を手に叩き込んだのち、曲の解釈から生まれる表現を実現するために、適切なポジショニングを模索することが重大である。
ギターやヴィオール族と違って指をおさえる位置を示すフレットが無いため、正確な音程をとるためには何度も練習して正しい位置を覚える必要がある。このことが初心演奏者にとって一つの壁となる。他方、このことは平均律に拠らない音階や微分音を用いた演奏の可能性をもたらすものでもある。
ダイビ ワサビン ナンピン ライトウイ ブーケ ラケット スーパ スキッダ プラネット 組曲 ナイロン リテラ オーベル シェアリ 白鳳支援 ムート ふるさと ジャパニ キチネッウ ヌビア てかばん クロア パート ラザーニャ ファイター ナポレオン ファタ ウコン パワー ブース ロビューム クーペ ラゴス ユグノー チラム トラサ あわせばお アカ パンフレット スパン バドミン ミレー フルー ミリーカー スカイプ ファン トリプ ハジ カソード シノニム
ビブラート
ビブラートはよく使われる演奏技術であり、肘、手首、指のいずれかを動かすことによって弦を押さえている指を前後させ、音を低音側に素早く振動させて深みを与えるものである。左腕を動かすことによってその動きを指先に伝える方法、左手の手首から先を揺らす方法、指のみを揺らす、などの方法がある。ビブラートは震えではなく揺れであり、音程による倍音の伸びの差を効果として聴かせるためのものである。
オーケストラにおいてビブラートを常時かける現在の習慣は20世紀中頃に世界に広まったもので、それ以前はビブラートは装飾音、或いはソリストのものであると認識されていた。バロック音楽などを演奏する古楽オーケストラはもちろんのこと、ロジャー・ノリントンやニコラウス・アーノンクールといった古楽系の指揮者が現代オーケストラを指揮する場合には、基本的にノン・ビブラートによる演奏を要求することが多い。
重音(奏法)
歴史的な擦弦楽器では、弓は張力を小指で調整していたため、張力をゆるめることで3または4つの弦に同時にふれさせることができた。現代のヴァイオリンはその構造上、完全な和音は通常2音が限界である。3音、4音の和音を出すには、弓で最初低音の2弦をひき、素早く高音の弦に移す。ただし、やや指板寄りの箇所を弓で弾くことで3音同時に出す事も可能。
バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータでは4音同時の和音が多く要求され、しかもそれがポリフォニックに書かれているため、これを正確に現代楽器で表現できる、弓の木が極端に曲がったバッハ弓と呼ばれるものが存在する。ウジェーヌ・イザイの無伴奏ヴァイオリンソナタでは、5音や6音の和音が用いられている。これは一種のアルペジオである。
ヴァイオリン・ヴィオラの重音奏法は比較的簡単であるが、チェロ・コントラバスのように大型になると取り扱いも難しい。もちろん管楽器では重音奏法がかなり特殊な奏法となり、作音楽器で重音が演奏できる数少ない例である。
フラジオレット
弦を指板まで押さえ込まず、軽く左手の指で触れることにより、高く澄んだ音色が得られる。ハーモニクスと言う場合も多い。詳しくは、フラジオレットを参照。
ピチカート
ピチカートは弦を弓で弾かずに、指で弾(はじ)く奏法。楽譜には pizz. と書かれる。 はじき方は決まっておらず、右手人差し指や中指を使うことがほとんどであるが、左手で行う奏法もある。通常は、ヴァイオリン本体を顎に乗せ、弓を持ったまま指で弾く(とある楽章全てがpizzだけで構成されているときなど、弓を持つ必要の無い場合は弓を置いて行うこともある)が、ラヴェルのボレロなど、全てがpizzでは無いがpizzの指定が長いときは、ギターのように腰のあたりにヴァイオリン本体を抱えて弾く場合もある。
弦を親指と人差し指でつまんで指板に叩きつけ、破裂音を出すバルトーク・ピチカートと呼ばれる奏法もある。バルトークによって発案されたとされるが、実際にはマーラーが交響曲第7番などですでに用いている。
コル・レーニョ
コル・レーニョ(・バットゥート)とは、弓の木の部分で弦を叩く音である。固く打楽器的な破裂音が鳴るが、単独の楽器では音量が小さいためめったに用いられない。しかし複数の合奏、特にオーケストラで演奏する場合にはきわめて効果的である。詳しくは該当項目を参照。
スル・ポンティチェロ、スル・タスト
スル・ポンティチェロ(sul ponticello:駒の上で)とは、駒のごく近くの部分の弦を弓で演奏することにより、通常よりも高次倍音が多く含まれる音を出し、軋んだような感覚を得る奏法である。ごく近くを指定するときは、アルト・スル・ポンティチェロ(alto sul ponticello:高い駒の上で)と言う。代表的な例では、ヴィヴァルディの有名なヴァイオリン協奏曲集四季の、「冬」の第2楽章に用いられる。
スル・タスト(sul tasto:指板の上で)とは、指板の上の部分の弦を弓で演奏することにより、通常よりも高次倍音を含まない音を出し、くぐもったような、あるいは柔らかく鈍いような感覚を得る奏法である。
どちらも現代音楽では普及された語法として多く用いられる。
関連する著名人
製作者
海外
アンドレア・アマティ (1505頃-1577)
史上最初にヴァイオリンを作った製作家のうちの一人とされる。ジョバンニ・レオナルド・ダ・マルティネンゴの弟子。一説にはゴッタルドの弟子という説もある。地方の豪族。
ガスパーロ・ディ・ベルトロッティ (1540-1609)
最初にヴァイオリンを作ったうちの一人と思われる。サロ湖畔に住んでいたので、ガスパロ・ダ・サロと呼ばれる。ビオラが特に有名。家具職人。
ジョバンニ・パオロ・マッジーニ (1581頃 - 1632頃)
ブレシアの製作者。ガスパロ・ダ・サロの弟子。非常に優れた楽器を作った。
ニコロ・アマティ (1596-1684)
アンドレア・アマティの孫でジェローラモ・I・アマティの子供。多くの弟子を育て、クレモナがバイオリンの一大生産地となる基礎を築き上げた。弟子にはアントニオ・ストラディバリを始めとしてアンドレア・ガルネリ、フランチェスコ・ルジェーリ、ジョバンニ・バティスタ・ロジェーリ等がいた。
ヤコプ・シュタイナー (1617頃生)
ドイツの楽器製作家。過去(古典派の時代)においては非常に評価が高かった。素晴らしいヴァイオリンを製作したが、偽物も数多く出回り、また、後世にオリジナルも数多くが改造を受けて改悪され保存状態の良い楽器があまり残っていないため、現在ではあまり評価は高くない。ドイツヴァイオリンは現在に至るまで、ほとんどがシュタイナーのラベルを転用。ドイツヴァイオリンの唯一の流派ともいえる。黄色の強い茶系のニスが特徴。
アントニオ・ストラディヴァリ (1644-1737)
イタリアンオールドヴァイオリンの最高峰。当時から300年経った現在でも、ストラディバリの作品を超えるバイオリンは製作されていないとされる。音は非常に輝かしく明るい。クレモナに大工房を構え、数多くの名工を弟子として育てた。
バルトロメオ・ジュゼッペ・ガルネリ(通称デルジェス) (1698-1744)
ストラディバリと並ぶ天才的製作家。神秘的な輝きを有するストラディバリの音色に対して、彼のヴァイオリンは神秘的な深みを有する音色を持つ。製作数が約200本と少なく、希少である。怪我をした楽器が多いが、多少の傷は直してしまえば音に影響しない強さがある。長らくストラディヴァリが突出していた世界的評価額であるが、現在ようやく最高値がつくことも多くなり、デルジェスの真の能力価が側面的ではあるが認められつつあると言える。一方でストラディヴァリ以上に数的に希少で、健康状態も良いものが少ないため、一層の高額化が懸念される。
ジャン=バプティスト・ヴィヨーム(1798-1875)
フランスの楽器製作家。先行作品のコピーを多数作ったことで知られる。いわゆる「贋作作家」であるが、その音色や楽器としての能力が極めて優れており、最高峰のヴァイオリン製作家の一人といえる。オールドイタリアンの音色と構造を理解しそれらの100年後の19世紀半ばに再現させたといえる自身の高い制作能力という点と、ヴァイオリン弓制作において当時は名もなかった名工たちを工房に置き多数の名弓を製作させたという良いものを見定める眼力/マネジメント、の2点において、ヴァイオリン界の発展・完成に寄与した。
日本
鈴木政吉(1859年?1944年)
鈴木梅雄
政吉の子、ヴァイオリニストの鈴木鎮一の父
宮本金八(1878年?1960年)
菅沼源太郎(1895年-1975年)
峯沢峰三(1899-1987年)
無量塔(むらた)藏六(1927年-)
東京ヴァイオリン製作学校設立者。
指導者・研究者
奏者としてのほうが有名な人物は除外。
ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィオッティ
ルイ・シュポーア
レオポルト・アウアー
オタカル・シェフチーク (1852-1934) - セヴシックとも。テクニック向上に大きく貢献
カール・フレッシュ (1873-1944) - 20世紀の演奏・指導法に多大な影響を与えた
ルイス・パーシンガー - メニューイン、スターン、ガラミアンなど指導
イヴァン・ガラミアン - イラン出身。アメリカで多くの奏者を育てる
糸川英夫 工学博士 バイオリンの名器の構造を数値的に解明しようと試みた。
日本国内の指導者としては、小野アンナ、鈴木鎮一(スズキ・メソードの創始者)、鷲見三郎、江藤俊哉、渡辺季彦など。
ヴァイオリン奏者(ヴァイオリニスト)
ヴァイオリニスト#著名なヴァイオリニストの一覧またはクラシック音楽の演奏家一覧#ヴァイオリン奏者を参照。
ヴァイオリン属
ヴァイオリン・オクテット
フィドル - 民俗ヴァイオリン。
バッハ弓
中世フィドル
ヴィオラ・ダ・ブラッチョ
バロック・ヴァイオリン
ヴィオール属
シュトローヴァイオリン(Stroh Violin): アコースティック録音時代の録音用特殊ヴァイオリン。音を増幅させるためのラッパが付いている。
エレクトリック・アコースティック・ヴァイオリン
エレクトリック・ヴァイオリン:弦の振動をピックアップで拾い、電気信号に変換して出力するヴァイオリン。共鳴のための胴体がない。
弱音器
ヴァイオリンソナタ
ヴァイオリン協奏曲